パリにあるとっておきミュゼをご案内します
by paris_musee
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2009年 03月 09日 ( 1 )
<再びオペラ座へ オルセー美術館 Part 4  Musée d'Orsay>

以前オペラ・ガルニエについてお話ししましたが、オルセー美術館にはオペラ座に関するコーナーが設けられていて、絵画や彫刻の鑑賞に飽きちゃった人たちの楽しい発見の場になっています。
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みんなこのガラスの上に立って、下を覗き込んでいます
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よく見るとオペラ座の俯瞰模型が!丸い屋根があるのがオペラ座
0階の中央の彫刻作品がたくさんある通路のつきあたりにあるのは、このコーナーの目玉、『オペラ俯瞰模型』と『オペラ座の断面図』。
人が大勢立ちすくんで足下をみているのですが、地下にある模型を0階のガラスばりの床から文字通り俯瞰するというしくみです。
中央にオペラ座があります。
オペラ座だけでなく、オペラ周辺の建物も道路も再現されているので、このへんがギャラリー・ラファイエットだ!とか、ここのレストランで昨日ご飯を食べたとか、宿泊している場所なんかを探してみるのも面白いと思います。
ちなみにパリの建物は道路に向かって一直線に並んでいますが、個々の建物(同じ住所)は中庭があって奥に深かったりして、「ロ」の字型をしているものが多いのです。
日本とは違う建物の並びを是非チェックしてくださいね。

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こちらはオペラ座の断面模型
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入り口から大階段のクローズアップです
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観客席のクローズアップ
俯瞰模型の向こうには、またまた黒山の人だかりの写真スポットがあります。そう、オペラ座の”輪切り”。
上から見たオペラ座を今度は横から見てみようというわけです。
右端(2階部分)にはオペラ通りに面したミニ鏡の間、となりに入り口から続く大理石の大階段、中央に赤いベルベット仕立ての豪華なオペラ座の客席、隣は舞台となっています。
舞台は天井も奈落も、さまざまな上演に対応できるようにたくさんの仕掛けがしてあるのがわかると思います。
こんなに天井が高く、地下が深いとは思いませんでした。
このミニチュアは完成当時のもの。客席の天井画は今とは違います。
残念ながらここには『オペラ座の怪人』で落下する巨大なシャンデリアもありませんね。

その2大おもしろスポットの右には、舞台の天井上と地下のしかけの拡大模型があります。
そしてそれを囲むように、いくつかの有名な演目の演出例が小さな模型で再現してあります。
ボタンを押せば音楽が鳴って中の人形やカーテン、大道具が動くようなシステムにしたら子供も(大人も)大喜びなんですが、ここは地味で動くしかけはありません。

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この人がシャルル・ガルニエ氏。
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今はお目にかかれない、建設当初の天井画
2大おもしろスポットの左には設計者のシャルル・ガルニエ氏の肖像画と、昔の天井画のプランがあります。
天使や女神たちが空に向かってのぼって行くような構図で描かれた典型的な天井画です。
現在の天井画は20世紀のロシア出身の画家マルク・シャガールの幻想的な作品で覆われていますが、1964 年以前の天井画はこのような感じでした。
今でもシャガールの絵画の裏に潜んでいるそうですよ。

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カルポーの『ダンス』 写真はオルセー美術館の公式サイトからお借りしました
そしてこのコーナーの周りには、オペラ座を装飾している彫刻の原型や複製が展示してあります。
中でも有名なのがパリのオペラ座の右のファサードを飾っていた彫刻作品、ジャン=バティスト・カルポー作の『ダンス(La danse)』。
彼は1854年にローマ賞を獲得します。そのイタリア滞在中、ミケランジェロやラファエロ、バロック時代のダイナミックな彫刻に影響を受け、ナポレオン3世からも注文を受けるような彫刻家でした。
オペラ座の建築家シャルル・ガルニエはファサードを飾る彫刻を、当時ローマ賞をとり有名だった彫刻家4人に依頼します。
しかしできあがったカルポーの作品が、他の3つに比べ踊り戯れている裸体表現が官能的すぎ、バランスも悪いといってスキャンダルになってしまうんです。
オペラ座に設置された1ヶ月後、反対する人からインクを投げつけられるという事件まで起こります。
結局1870年に戦争が始まり、本人カルポーも亡くなったことでこの論争は鎮火しました。
現在オペラ座には風雨にさらされても大丈夫なように1964年以降複製が置かれていて、こちらオルセー美術館にあるのがホンモノです。
そんなエピソードをふまえて見ると、確かに右端の女性のふくよかな体は伝統的な女神の理想的なスタイルとはかけ離れているし、ちょっといたずらっぽい笑みが生々しいですよね。
ちなみにカルポーの彫刻作品はオルセーにはいくつかありますので、探してみてください。


いかがでしたか?
オペラ座の建築は19世紀の中でもとりわけ時間と費用をたっぷりかけた大事業だったことがこの特別コーナーからうかがえます。
1週間以内にオルセー美術館のチケットを見せればオペラ座の内部見学の料金が割引になるので、オルセーのミニチュアで観たものを確かめに足を運んでみるのもいいかもしれません。
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by paris_musee | 2009-03-09 00:00 | 有名ミュゼ