パリにあるとっておきミュゼをご案内します
by paris_musee
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
カテゴリ
有名ミュゼ
お城ミュゼ
邸宅ミュゼ
テーマミュゼ
企画展
ミュゼ以外の歴史的建造物
その他
以前の記事
2010年 04月
2010年 03月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
タグ:マリーアントワネット ( 1 ) タグの人気記事
<食べ物のお話>
今日はMuseeではなくて、食べ物のお話をしたいと思います。

先日、
le Bristolというホテルのレストランに行ってきました。
ロビーに着いたとたん、歴史の重厚さと内装の豪華さを感じさせる素敵なホテルです。

単なるクラシカルな雰囲気にとどまらず、その建物が昔から改修に改修を重ねて受け継がれて来た歴史を感じるのです。
楕円形の小さなレストランにはルイ14世様式の大きなテーブルが中央にあり、天井や木製の壁の装飾もルイ14世からルイ15世の様式の豪華かつ繊細なもので、シャンデリアもすばらしいけれどもどこか控えめな上品な空間でした。

星のついているレストランでしたので(3月発行のミシュランガイドで2つ星から3つ星に昇格したそうです!)、サービス係も完璧な上に仰々しいところのないフレンドリーさで、お料理はすべての感覚を刺激する楽しい発見のあるものでした。
でも、この室内装飾がさらに繊細なお料理のおいしさを引き上げていたのだと思います。

聞けば17世紀末から18世紀に建てられた貴族の城館の劇場部分がレストランになっているのだとか。
舞台は現在塞がれて楽屋とともに厨房に様変わりしており、そこには19世紀初頭のリルのゴブラン織りがさりげなく飾られていました。
もちろん装飾は当時のオリジナル。レプリカと違って時代を経たまろやかさがひびの入った壁の装飾に現れています。

本当に貴族の夕食会に招かれたような、そんな上品さと楽しさ、親密さが渾然一体となった雰囲気のレストランでした。
現代のパリで、18世紀にタイムスリップできるようなそんなレストランがあるのが嬉しかったです。
残念ながらお料理と雰囲気を味わうのに夢中で、写真は撮りませんでした。ホームページで雰囲気を楽しんでいただければと思います。

さて、18世紀の食事、それはどんなものだったのでしょうか。
ちょうどリヨンに在住の食の研究家の方に、ちょこっとお話をうかがう機会がありました。

庶民は雑穀のおかゆを食べていたのだそうです。
たまにお肉があればラッキー、そんなドロドロのおかゆにパンを浸して空腹を紛らわしていたと言います。

一方、貴族の食事は権力の誇示のひとつであり、とにかく大きく、派手なものが好まれました。
頭やしっぽも飾り付けに使って、大きなお魚やお肉をどーんと大皿に盛りつけていたのだそうです。
権力の誇示には珍しいことも重要で、白鳥やクジャク、狩りで射止めたイノシシなんかも食卓に上がりました。
でも味付けはシンプル。当時は塩、胡椒、砂糖は高級品だったので、調味料が必ず使われるとは限りません。
味気ない珍しい動物をたくさん食べる、これが当時の貴族の食事だったのですね。

現代の「アミューズブッシュ・前菜・魚料理・肉料理・チーズ・デザート」というフルコースは19世紀頃に定着したロシア式サービスで、当時はすべての食事が食卓にどっさりと乗っていたのだそうです。

つまり自分が欲しいものは自分か近くの人にとりわけてもらわないといけません。
ということは、招待客のランクが上の人から順に主人の近くに座るというきまりでしたので、机の端っこに座った人は真ん中の人のようにはいろいろな料理にありつけなかったのです。これも主人の権力の誇示というわけですね。

映画『マリー・アントワネット』ではルイ16世と王妃が食事している場面が出てきますが、なるほど大きくて派手な盛りつけのお料理を自分でとりわけて食べていました。

マリー・アントワネットと言えば、「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」という有名な言葉がありますが(これは彼女の言葉ではないとも言われています)、お菓子という贅沢品が食べられるようになったのも18世紀のブルボン王朝でした。
f0197072_20385425.jpg

モントルグィユ通りは、このストレーを始め、たくさんのパン屋(ケーキ屋)さん、八百屋さん、魚屋さん、チーズ屋さん、ワイン屋さん、スーパー、カフェ、レストランがあってとても楽しい通りです。
当時食べられていたお菓子の代表に、ブリオッシュがあります。柔らかい甘みのあるパンで、今でも親しまれています。
パリのモントルグィユ通りには、ルイ15世の妃、マリー・レグザンスカがお輿入れした際に連れて来たポーランドの菓子職人ニコラ・ストレーが創業したケーキ屋さんが今でもあります。
1730年創業で、パリで一番古いお店です。
f0197072_20403163.jpg

このババはアルコールに弱い人は要注意!かなりラムがしみ込んで効きます!
ここに行ったら是非食べていただきたいのがババ・オ・ロム。
ポーランド王が娘のために持って来たブリオッシュがカチカチになってしまったのを、ニコラ・ストレーがラム酒に浸しておいしくよみがえらせたケーキです。18世紀の王妃をイメージしながら食べてみてください。
ちなみにイギリスのエリザベス女王も2004年にわざわざ立ち寄ったという、昔も今も王妃に愛されるケーキ屋さんです。

le Bristol
112,rue du Faubourg Saint-Honoré 75008 Paris
Tel : 01 53 43 43 40
営業時間 ランチ 12:30-14:00 ディナー 19:30-22:00
冬のレストランが劇場を改装した重厚でクラシカルなレストランで、
夏場(5月から9月)は気持ちのよいテラスがレストランになるそうです。


Stohrer
51 rue Montorgueil 75002 Paris 

メトロ : 4番線 Les Halles又は、Etienne Marcel
Tel : 01 42 33 38 20

営業時間 : 7:30~20:30
定休日 : 年中無休(ただし、8月1日~8月15日 夏季休暇)
[PR]
by paris_musee | 2009-03-16 00:00 | ミュゼ以外の歴史的建造物