パリにあるとっておきミュゼをご案内します
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<ルーヴル歴史散歩 Musée du Louvre>
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この作品に描かれているお城が中世のルーヴル宮。オリジナルの作品はルーヴルではなく、パリ郊外のシャンティイ城のコンデ美術館に所蔵されています。

ルーヴルの歴史はどれくらい前に遡ることができると思いますか?
約200年前、フランス革命の後1793年に美術館としてオープンしました。
美術館としてもかなり古株ですが、ルーヴルの建物自体は800年前、この地に建てられた城塞がもとになっているんです。

1985年にミッテラン大統領の指揮のもと、『Grand Louvre』(グラン・ルーヴル)計画がスタートします。
当時リシュリュー翼には大蔵省が入っていて、地下のナポレオンホールなどもなく、展示室が全然足りない状態でした。
そこで大蔵省には12区のセーヌ河畔の建物に引っ越しをしてもらって、ガラスのピラミッドとナポレオンホールを作り、展示スペースを拡大、名実共に世界最大級の美術館を目指したのです。
その『Grand Louvre』計画を進めるために敷地内を掘り起こしたところ、噂通り800年前の城壁の基礎が発掘されました。

ここからルーヴルの古くて新しい展示空間が生まれたのです。
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まずナポレオンホールのシュリー翼のエスカレーターをのぼりチケットを見せると、両側にHISTOIRE DU LOUVREというお部屋があります。
ここは発掘調査の模様や、作品に描かれたかつてのルーヴルの姿や、ルーヴルの建物がどのように拡大していったかがわかるようになっています。
中にルーヴルの建物の変遷がミニチュアで再現されているのですが、それを簡単に説明しますと...
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これは13世紀頃のルーヴル。右側がセーヌ河で、ミニチュアの上の方にある円柱の塔(主塔)とそれを囲む宮殿が見えます。中央より下の畑は現在のチュイルリー庭園がある辺り。
1190年 フィリップ・オーギュスト王が、ヴァイキングの襲撃に備えて主塔をルーヴルの地に作らせる
1380年 シャルル5世によって主塔を囲むように住居(宮殿)ができる
1572年 ヴァイキングの襲撃の心配がなくなったので、国王フランソワ1世が城塞のシンボルであった主塔を壊し王宮を生まれ変わらせる
    カトリーヌ・メディシスがチュイルリー庭園をつくらせる
1610年 アンリ4世の死後、チュイルリーにあった宮殿とルーヴル宮殿をつなぐグランド・ギャラリー(現在のドノン翼、『モナリザ』などが展示されている長い回廊部分)をつくらせる
1678年 ルイ14世がヴェルサイユ宮殿に引っ越したので改装は中止となり、長い間放置される
1793年 ルーヴル美術館オープン
1871年 チュルリー宮が燃やされ、放置されていた廃墟は10年後に取り壊される

ルーヴルは、現在のシュリー翼を中心にまず主塔が建てられその周りに王宮ができ、次にチュイルリー庭園が整備され、現在のドノン翼であるグランドギャラリーが増築、最後の最後にリシュリュー翼ができたことになります。
最初から現在のルーヴルの巨大な建物ができたわけではなく、増築と改修を何世紀にもわたって繰り返した結果なのですね。
しかもその間ずっと工事が続けられていた訳ではないので、元王宮にアーティストがアトリエを構えたり、政治家が集まったり、浮浪者が不法占拠して荒廃したりと、いろいろな住人がそれぞれの生活を繰り広げていたのでした。

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ちょっとインディジョーンズみたいな探検をしている気分!?
さて、シュリー翼の展示室で今見られるのは、中世のルーヴルの王宮の基礎部分の遺跡です。
スタッフも常駐しておらず、ちょっとヒンヤリしているので怖がりの人はお友達と一緒に行くか、他のお客さんの後をついていきましょう。
順路に従っていくと、ちょうど王宮の周りを巡らせたお堀の部分を歩くことになります。
なんてことない石を積み上げた壁ばかりですが、単なる石ととるか、800年の歴史を見るかはみなさんの想像力次第。
途中でサンルイの部屋という真ん中に柱頭がある真っ暗な部屋に行くことができます。
天井が低くて不気味ですが、13世紀のサン・ルイ王治下の古いものだそう。
16世紀には城塞としての中世のルーヴルは役目を終え、主塔など多くが壊されてしまいましたが、この部屋やお堀の一部は地下深く眠っていたのでその後ひょっこりと発見されたというわけです。

実は私たちが考える絵画や彫刻などいわゆる「美術作品」の展示は、ルーヴルのコレクションの中ではほんの一握りなのです。
ルーヴル美術館は考古学博物館的要素が意外にも大きいのです。
歴史の舞台としてのルーヴル鑑賞もなかなか感慨深いですよ。
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by paris_musee | 2008-12-08 00:00 | 有名ミュゼ